今や、世界が狭くなって、珍しいものでも手に入るようになった。例えば月の石は無理でも月の土地は買える。
同じように動物もどこからでも好きなものが買える。ワシントン条約というのがあって一応輸出入制限はあるのだが、そんなのお構いなしみたいな人もいるようだ。また、貨物船に隠れて密航してくる生物もいる。
だが、中にはちょいと危険な生物が含まれていることもある。そこら辺に捨てられると迷惑である。外来種は元来、日本にいなかった生物なので、天敵が少ないか全くいない。そのため、環境に適応すれば爆発的に増えることもありうる。特に人間に危害を加える生物は迷惑である。
・アライグマ(北米~中米原産)
アライグマ・ラスカルを見てかわいいと思ったのだろう。物語ではラスカルを森に帰すが、日本では成長したアライグマを帰す森はない。生態系や環境・農作物の被害も大きいが、人に対する被害もある。
アライグマは狂犬病や人畜共通病や寄生虫の宿主となる。
・ワニガメ(米国固有種)※「固有種」は「特産品」のことである
カミツキガメと呼ばれるが、ワニガメはカミツキガメの一種である。本来アメリカ合衆国にしか生息しない。ガメラのモデルだが、空を飛ぶことも火を噴くこともない。水中にすむ水棲のカメでめったに陸にあがらない。浮力のおかげで体重は100kgを超えるのがゴロゴロいるらしい。報道などで印象が悪くなり個体数も激減している。
咬まれたら指が千切れることもあるらしい。しかし、水棲なので、池に入らない限り咬みつかれる危険性はほとんどない。むしろ飼育している人の方が危険だと言える。
・オオヒキガエル(北米~中米原産)
体長15cm以上になる大型のカエルである。毒性はヒキガエルとしては非常に強く、人間の目に入ると失明したり、大量に摂取すると心臓麻痺を起こすこともある。
卵やオタマジャクシにも毒が含まれていることから、飲料水が汚染されたうえ、家禽の大量死が起こったりする被害が出ている。
・ヒアリ(南米大陸原産)
貨物などに紛れたものと思われる。主にアルカロイド系の毒と強力な針を持つが、人間が刺されても死ぬことはまれで、痛み・かゆみ等の軽度の症状や、体質によりアレルギー反応や蕁麻疹等の重い症状が出る場合もある。命の危険があるのは、アレルギー症状の中でも特にアナフィラキシーショックが起きる場合で死亡することもある。そのため殺人アリと呼ばれることもある。※アルカロイドは主に植物系の自然毒。モルヒネやトリカブト。
・セアカゴケグモ(オーストラリア原産)
背中の赤い1cm程度の小型のクモ。1995年11月に大阪府高石市で発見されたが、2015年の調査では42都道府県に生息している。有毒だがおとなしい性格で個体数の割りに被害は少ない。寿命は1~2年だが、-5℃~45℃ぐらいまで、生息・繁殖できる。セアカゴケグモの毒はアナフィラキシー反応を起こさないので、重篤になることはほとんどない。
恐いですね。でも、日本固有の生物でも恐いのもいます。
・ヒグマ:日本で最大・最強の哺乳類。気も荒い。被害多数。
・オオスズメバチ:最大・最強のハチ。気も荒い。蟻酸による死亡・アナフィラキシー・ショックによる死亡など、被害多数。
・マムシ:日本では代表的な毒蛇。出血毒、一部神経毒の混合毒である。毎年3000人以上が被害を受け、そのうち10名ほどが亡くなっている。
・ハブ:沖縄周辺に生息している日本で最も大きい毒ヘビである。1980年以降で死亡者は5人で、2000年以降は1人である。
・カツオノエボシ(クラゲ):触手には強い毒を持った刺胞があり、刺されると激痛が走り、アナフィラキシーショックを起こした場合は、時に死亡する。
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