年金には、老齢・障害・遺族の3種類ありますが、今回は、年金と書けば老齢年金のことです。
国民年金は法律で20歳から60歳まで40年間、保険利用を納付しなければなりません。給付を受けるときは基礎年金という名称になり、65歳から支給されます。
国民年金保険料は40年間納付しなければなりませんが、免除などの規定があります。これは罠です。免除すると後で納付しない限り、免除期間は半分しか基礎年金は支給されません。これは税金から基礎年金の5割を出しているからです。これも罠です。税金は国民の義務で払っていますから、全く国民年金保険料を支払わなくても、半額は支払うのが合理的だと思うのですが・・・
基礎年金の繰上げ・繰り下げ支給規定もわかりにくくて罠の一つです。基礎年金の繰上げ支給(60歳~64歳)を受けると、支給額が減額されますが、65歳になっても増えることはありません。繰下げ支給(66歳~70歳)を行うと支給額が増額されますが、繰下げ手続きが必要です。
厚生年金は会社などに働いている人が加入していますが、厚生年金を支払っている間は、国民年金の保険料は必要ありません。扶養されている妻の国民年金保険料も必要ありません。厚生年金は特別支給というのがあって、65歳以前でも一部支給され、65歳から全額支給されます。これも罠です。年金支給の開始年齢は、58歳・60歳・65歳と伸ばされています。
国民年金・厚生年金は昭和36年から始まりました。さて、この時の状況を想像して下さい。自分はもうすぐ定年だから、保険料を払っても年金はもらえない。という人は多いですよね。大体がその時に20歳以下の人以外は、全額の年金はもらえないこととなりますね。文句が出ますね。「そんなん加入できるか!」となりますね。そうなったらどうしますか?支給金額を保証しました。一生分です。つまり年金というのは最初は赤字だったのです。
日本の国債残高は1000兆円を超えています。その原因の一つが年金財政と言われていますが、これも罠です。公的年金の積立金は100兆円を超えています。大まかに言えば公的年金は、年間3~5兆円不足しています。ということは、年金だけを考えた場合には赤字ではなく、黒字の残高分を食い潰している段階なのです。単純にこのまま残高を食い潰せば、20年~30年で年金の財源は枯渇します。
しかし、この100兆円は運用して増やしています。年金は単年度では数兆円の赤字ですが、積立金を考えると決して赤字ではないのです。
これを理解して頂き、年金改革法の説明をしていきます。
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